『泣かないで』

2002年5月7日
本当は、『彼』『彼女』じゃなくてイニシャルで表示したかったんです。
でも、ちょっと抵抗があって出来なかった。
ですが、この日記だけはイニシャルで行かせて頂きます。
 
 
 
5/2に、S(=『彼』)の家で飲み会があった。
なんとなく嫌な予感はしていたけど、それでも差し入れの日本酒を持って
K(=『彼女』)と2人でSの家に向かった。
もう来てる人もいて、座ってていいと言われたんだけど
少しでもSの役に立ちたくて、食器を洗ってみたり、
あとから来た人たちを迎えてみたりしていた。
もしかしたら自己満足だったのかもしれないけど………
そして、一通り集合したので飲み開始。
私の差し入れた日本酒は大好評で、
(田酒っていう地元のお酒なんですがなかなか売ってないんです)
Sも「ポイント上がった」とか言ってくれてすごく嬉しかった。
でも、みんなでカラオケ行こう!という話になった時に
Kがその田酒で酔っぱらって、ソファーに倒れこんでしまったので
私とSが残って介抱することになった。
ちょっと複雑な気分だったけど、Sを一緒にいれるからいいか、と
楽天的に考えてたのが間違いだったみたいで…
・・・無意識に人を探しているKの手を、Sが取った。
そして、自分もソファーに横になって、腕枕をして、頭を撫でる。
私は正視できずに目を逸らした。2人に背を向けると、自然と涙が溢れる。
「ごめんなさい、私、見たくない」
涙が止まらないので、眼鏡を外して目を閉じた。
嗚咽が漏れそうになるのを必死にこらえていると、Sは
「今すごく明穂さんに悪いことしてるよな」と、そう言った。
そして「ごめん」とも。

謝るくらいなら最初からやらないでよ。
私が一番して欲しいことを、どうしてさらりと他の人にやるの?
前からして欲しいって、私言ってたのに。

心の中で叫びながら、でも外には出せずに、ただ首を振る。
「いいんです。見ないから。こっち向いてるから」

何でそんなにいい子ぶったりするのよ。
奪い取りたいくせに、どうして解かってる女のふりをするわけ?
そんなんだから、何も手に入らないんだよ?

耳元で誰かが囁く。ぐらぐらと心が揺れる。
横目でKを見る。青白い顔。気持ち悪そうだったのでトイレに連れて行って
故意にSと2人きりになってみた。
酔いの回った頭で、必死に言葉を探していると、不意にSから
「明穂さんは、同姓に好かれる様にがんばったほうがいいよ」との忠告。
一気に頭が真っ白になった。が、すぐに復活する。心当たりはあった。
詳しいことは書けないけど、私のSに対する態度と他の人に対する態度が
(意識はしてなかったんだけど)違ったらしい。
それが少し話題に上がっている様で、「控えた方いいよ」、
「俺の事は、最低定時まで気にかけないように」とまた忠告。

そんなのムリなのに。Sと女の人が話をしているだけで苦しいのに
気にするな、なんて辛すぎるよ。

そう心で思っただけで、相変わらず口には出せなくて
ただ頷いて、頑張ります、としか言えなかった。
そして、最後にSは
「同姓に好かれる人は、やっぱり異性にも好かれるから」
と、慰めにも似た言葉をくれた。
Sと話している間中、私の涙は流れっぱなしだったけど、ぐいっと拭って
少しだけ、笑ってみせた。引きつりっぱなしの笑顔だったけど。

そのあと、Sは転寝状態のKやウサギ目の私をデジカメで撮ったり
私にKと微妙に絡んだ構図をとらせてそれを撮ったりしていた。
それが別に嫌じゃなかったってのが、惚れた弱みというものなのだろうか。
でも、それのお返しというわけではないけど、Sの少し厚めの唇に
私のピエヌの口紅を塗ったりしてやった。もちろん私と、Kの唇にも。
間接キスなんかとうに済んでいるのに、やっぱりドキドキしてしまった。
いっそ本当にキスしようかとも思ったけど…それがまた出来なくて
ちょっと自分が腹立たしかったりも、した。

それと、私がKにかけた言葉は、Sが言おうとしていた言葉の幾つかと
妙にかぶったらしく、「どうして男の心情がわかるの」と言われたりもした。
男、じゃなくてSだからわかるんだよ、とは言えず「どうしてでしょう?」と
流してみたりしたけれど。
 
 
 
でも結局、私の涙は止まらなかった。
みんながカラオケから帰ってきても、はらはらと泣き続けた。
臨職さんが「泣きたいなら思いっきり声あげて泣きなさい」とか
「泣く場所がなかったら私の胸貸すよ」と言ってくれたけど
声をあげる事など出来るわけなく、声を殺して泣いていた。

泣いたきっかけはSの行動だけど、泣き続けた原因はたくさんある。
仕事の苦しさとか、友達の優しさとか、そしてSの事とか。
いろんな話をしている最中、Sは(何となく)私の傍にいてくれてて
私の膝に腕を置いてみたり、パーカーのフードをかぶせてみたりとか
差し出した手に応えてくれたりとか、膝枕させてもらったりとか
(26日に)頼んでもしてくれなかったコアラ抱っこをしてくれたけど
でもそうして触れられれば触れられるだけ、何故かSの事を遠く感じた。
Sの体温を感じれば感じるほど、何故か悲しくて仕方がなかった。
だから私は、泣き続けたんだ。
「あぁもう泣くな!」と、その胸に抱きしめられても。
 
 
 
 
 
 
GWの間中、考えていたコトがあります。
シゴトもレンアイもいろんなモンダイがあるけれど。
とりあえず、こんなにも人を好きになったのは初めてなんじゃないかって。
だって、確かにアルコールが入って感情の起伏が激しかったとはいえ
人前であんなに泣いたの、初めてだったから。
それほどSを想っていたなんて、自分でも知らなかった。
今でもSの手がKに触れていたことを思い出すたびに、つい涙ぐんでしまう。
 
 
 
ねぇ、Sさん?
これほどまでに貴方を想っていること、気づいていないでしょう?
私の想いを軽視しているでしょう?大したものじゃないだろうと。
自分でも驚くぐらい、貴方のことが好きみたいなんです。
涙で枕を濡らすなんて事、自分でやるとは思ってもいなかったんですから。
今、仕事中になるべく貴方のことを考えない様、必死なんです。
一瞬でも意識してしまうと、後ずっと気になり続けてしまうから。
でもこのままだと、淋しくて切なくて苦しくておかしくなりそうで…
だから、たまには…優しくして下さい。ご褒美なんて贅沢言わないから。 
ただ、普通に笑いかけてくれれば、それで私は満足です。
 
 
 
もう、貴方の事で泣くのは、あれで最後にしたいので。
 
 
 
 
 

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